近所のペットホテルについて調べてみたけれど、意外とたくさんあってどのペットホテルにすれば良いのか迷ったという経験はありませんか?
「愛犬が快適に過ごしてくれるのが1番だけれども、料金は高いよりは安い方がいい」
「ペットホテルでの虐待や事故のニュースを見たことがあるから、預けるのが心配」
と思っている飼い主さんも多いことでしょう。
しかし、最近のペットホテル事情を理解しておけば、よりお得により安全に利用できるのです。
この記事では、ペットホテルの料金相場やお得なサービスについて紹介した上で、ペットホテル選びで失敗しない10のチェックポイントを解説します。
愛犬を家族や犬友達に預けられる人であっても、もしものときのために愛犬を預けるペットホテルの候補を見つけておくと安心です。この記事を参考に、飼い主さんのお財布にも優しく、愛犬が喜んで泊まりに行くようなペットホテルを見つけましょう。
ペットホテルの料金はどれくらい?
ペットホテルを利用する際の1泊あたりの料金相場は次のようになっています。
小型犬:3000円程度
中型犬:4000円程度
大型犬:5000円程度
超大型犬:6000円程度
割引やオプション、さらには時期によっても変わるので、これはあくまでも目安として考えてください。
また、割引やサービス、オプションなどの料金設定はペットホテルによってそれぞれ違います。そのため、事前にホームページで調べたり店員さんに聞いたりして、正確な情報を集めるようにしましょう。
割引
長期間預ける場合や複数頭預ける場合は、ホテル料金が高額になってしまいますよね?そんなとき利用したいのが、割引サービスです。
多くのペットホテルでは、5泊以上の宿泊で10%オフといった長期間の宿泊に対する連泊割引や2頭目から10%オフといった同じ部屋を2頭以上で利用することに対する多頭割引があります。
さらに、以下のようなユニークな割引があるところも。
・早期予約での割引(例:年末年始などの繁忙期の予約を1カ月前に取ると10%オフ)
・ワクチン接種割引(例:ペットホテル併設の動物病院でワクチン接種をすると割引)
・持参割引(例:クレートを持参すると10%オフ)
・会員割引(例:年会費2000円を払うと5%オフ)
・トリミング割引(例:ホテル利用時のトリミング料金が20%オフ)
お得なサービスやオプション
ペットホテルと聞くと、ペットを部屋やゲージに1日中入れたままにして、食事と排せつのお世話だけをすると思っている人もいるかもしれません。しかし、最近のペットホテルはそんなことなくて、食事や排せつのお世話以外にもいろいろなサービスを無料でしてくれたり、別途料金は発生しますがオプションをつけたりすることもできるのです。
ここでは、サービスやオプションの一例を紹介します。
・送迎
・散歩
・スタッフとのプレイタイム(遊ぶ時間)
・フィットネス
・リハビリ
・爪切り
・歯磨き
・トレーニング
・マッサージ
・アロマ
・手作りごはん
・1日の報告LINE
・お泊り日誌やアルバム
・投薬や点眼
・健康診断(動物病院併設のペットホテル)
飼い主さんと離れて宿泊するご褒美として、愛犬が喜ぶサービスやオプションを利用できるようにするのもいいですね。
注意点
これまではペットホテルをお得に利用する方法について紹介してきましたが、ここではペットホテルの料金に関して注意したいことについて見ていきます。
注意点は以下の3つです。
・前払い制度
・割増料金とキャンセル料
・追加料金
まずは、ホテル料金の前払いについて。料金の未払いやペットの置き逃げなどを防止するためなのか、ほとんどのペットホテルではホテル料金を前払い制にしています。なので、愛犬を預ける当日にホテル料金を用意しておく必要があるのです。
次は、繁忙期の際の割増料金とキャンセル料について。年末年始やゴールデンウィークなどの大型連休ではペットホテルの利用が増えるため、通常の値段より料金を高くしているところがあります。また、宿泊の予定をキャンセルする場合や長期連泊の予定を短縮する場合などでキャンセル料が発生するホテルもあります。
最後は、追加料金についてです。これは、飼い主さんが選んでつけるサービスやオプションとは違って、ペットホテル側から請求されます。
追加料金が発生するのは、次のようなケースです。
・予定していたチャックアウトの時間にお迎えが遅れた
・営業時間外での預かりやお迎え
・ヒート中
・問題行動がある
・介護が必要
ペットホテルを選ぶときに確認したい10のチェックポイント
あなたはどのような基準でペットホテルを選びますか?
上記で紹介してきた宿泊料金や口コミという人もいるでしょう。
必ずしも高いホテルより安いところの方がお世話の質が悪いということはありませんが、料金の安さだけで大事な家族である愛犬の預け先を決めるのはおすすめできません。
「それじゃあ、どうやってペットホテルを選べばいいの?」
という飼い主さんに向けて、この章ではペットホテル選びに失敗しないための10のチェックポイントについて解説していきます。
チェック1:愛犬がホテルを利用できるか?
ペットホテルは、『安全に犬を預かること』と『ホテルスタッフの安全の確保』が前提です。そのため、以下のような場合は宿泊を断られる場合があります。
・10歳以上の老犬
・生後3か月未満の子犬
・ワクチンが接種されていない
・発情中
・妊娠中
・重い病気にかかっている
・寄生虫がいる
・投薬、点眼が必要
・秋田犬や土佐犬、体重50kg以上の超大型犬のように犬種や体重の制限
・性格やしつけに問題がある
上記の項目に当てはまっていても、受け入れてくれるペットホテルもたくさんあります。まずは相談してみましょう。
チェック2:動物取扱業の登録を受けているか?
動物愛護管理法においては、次のように示されています。
“第一種動物取扱業を営む者は、事業所・業種ごとに都道府県知事または政令指定都市の長の登録を受けなければなりません。また、動物の管理の方法や飼養施設の規模や構造などの基準を守ることが義務づけられています。”
ペットホテル業は第一種動物取扱業であり、利用する人が分かるように店頭やホームページに表示しておくのが義務です。もし見当たらなければ、動物取扱業者の一覧が都道府県のサイトでそれぞれ公開されているので、それを確認するのも良いでしょう。
とはいえ、表示の義務に違反しているペットホテルは信頼性に欠けるので、選択肢から外すことをおすすめします。
参照:環境省「動物愛護管理法、第一種動物取扱業者の規制」
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/trader.html
チェック3:飼い主が見学できるか?
口コミやSNSでどんなペットホテルなのかを知ることはできます。しかし、それらは他人の意見であり、愛犬でも同じことが言えるとは限りません。
そこで見学により、飼い主さん自身の目で清潔さ(部屋の汚れや臭い)であったり、ホテルスタッフの犬との接し方だったりを把握することは大切です。
ところが、最近はコロナウイルスの感染防止のため、見学できないことがあるかもしれません。そんな時は愛犬を一時預かりしてもらって、お迎えのときにどんな様子だったか聞いたり、スタッフに対する反応を観察したりするのも良いでしょう。
チェック4:24時間スタッフが常駐しているか?
24時間スタッフが常駐しているメリットはやはり、もしものときにすぐに対応してもらえるということです。夜間に無人になるペットショップで火事や災害に巻き込まれて、ペットが死亡した事例が実際に起きています。
また、体調が急変するかもしれない子犬や老犬、持病がある犬を預ける場合は、特に24時間スタッフが常駐しているペットホテルを選ぶことをおすすめします。
チェック5:病気やトラブル時の対応が適切に説明されているか?
体調に不安がある犬の場合は、そのことをホテルスタッフに伝えた上で、治療が必要な時には病院に連れて行ってもらえるのか、病院と提携していて夜間も対応してもらえるのかなど、事前に聞いておくことで飼い主さんも安心して預けることができるでしょう。
また、災害が起きたときや事故にあったときはどのような対応がとられるのか、しっかりとしたマニュアルがあるのかを把握しておくことも大切です。
病気やトラブルが起きたときの対処法に関しては、利用規約に書かれている場合もあるので、後々のトラブルを避けるためにも利用規約をもらっておくのも良いかもしれません。
チェック6:宿泊する環境が適切に整備されているか?
清潔さはもちろんのこと、愛犬が安全で快適に宿泊するためには、次のようなこともチェックしましょう。
・脱走防止対策
・事故防止対策
・感染症対策
・空調管理
・繁忙期のスタッフの人数
最後の繁忙期のスタッフの人数については、よく分からないと思う人もいるかもしれませんが、意外と重要です。なぜなら、宿泊するペットの数が多くなればなるほどスタッフが行う作業が増え、1頭1頭にかける時間が減ってしまうから。
そうなると、掃除が行き届かなかったり、フリースペースでのお預かりの場合は喧嘩が起こりやすくなったりします。特に年末年始は宿泊するペットの数が増えるので、参考までに「何頭宿泊して、スタッフは何人いるのか」聞いてみると良いかもしれません。
チェック7:宿泊中の様子を確認できるかどうか?
愛犬の宿泊中の様子を確認できると、外出先でも安心できますよね?
多くのペットホテルでは以下のツールを活用して、飼い主さんが愛犬の宿泊中の様子を確認できるようにしています。
・24時間視聴できるWEBカメラ
・YouTube
・ブログ
・LINE
・メール
特にLINEやメールでは、1日の様子の動画や写真をかわいく編集してくれたり、メッセージのやり取りができたりする場合が多いのでおすすめです。
このほかにも、お迎えのときに宿泊中の記録やアルバムを渡してくれるホテルもあります。
チェック8:食事やベッドなどの私物の持ち込みはできるか?
食事に関しては、ペットホテルで準備されていることもありますが、普段から食べているものを持参することが多いです。そうすることで、ただでさえ慣れない環境にいる愛犬のストレスを少しでも減らすことができるでしょう。フードを食べない場合もあるので、おやつも準備しておくと良いです。
私物の持ち込みに関しては、紛失や破損の恐れ、衛生管理の面から持ち込みを禁止しているところもあります。しかし、自分と飼い主さんの匂いがついているベッドやおもちゃは落ち着くものです。ペットホテルに慣れていない犬や寂しがり屋の犬は、私物の持ち込みができるペットホテルを選ぶことでストレスを軽減できるかもしれませんね。
ただし、持ち込みの私物は紛失や破損しても大丈夫なものにしましょう。私物のリストを作ったり、1つ1つに名前を書いたりしておくのもおすすめです。
チェック9:散歩に行ってもらえるか?
室内でトイレができない犬にとって、散歩してもらえるかどうかは必ず確認したいポイントですよね?
それ以外でも、散歩はストレスの解消や気分転換につながることから、散歩をさせてほしい飼い主さんもいると思います。ホテルによっては、外へ散歩しに行くことはないけれど、ドッグランでトイレや運動を行う場合もあるのでチェックしましょう。
敷地外への散歩は、ホテルの中に比べると格段に危険です。『散歩中に事故があった場合でも、一切の責任を負えない』と利用規約に提示しているペットホテルもあるほど。
そのため、首輪とハーネスで2本のリードを使ったり、大型犬は2人以上で散歩に行ったりと逃走や事故防止の対策をしているかどうかも確認してみてください。
チェック10:ホテルスタッフはどんな人か?
第一種動物取扱業を行う場合には、“事業所ごとに常勤職員の中から1名以上動物取扱責任者を配置すること”が義務付けられています。動物取扱責任者になるには、専門的な知識と十分な経験を有する必要があるので、動物を扱うプロとして認める1つの基準になるでしょう。
しかし、ホテルスタッフ全員が動物取扱責任者である必要はありません。もっと言うと、動物と接する経験がなくても、動物に関する資格がなくてもホテルスタッフになることはできるのです。
ペットに対して優しく適切に接することができるスタッフを判断する1つの基準として、動物に関する資格や経験の有無を確認するのも良いでしょう。また、直接話した時の印象も大切です。お世話してくれるホテルスタッフが、大切な愛犬を預けるのにふさわしい人なのかどうかを慎重に見極めてください。
参照:熊本県「動物取扱責任者について」
https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/30/108813.html
まとめ:ペットホテルの料金はオプションや時期によって異なる!
ペットホテルの料金は、プランやオプション、割引の使用や時期によっても変わってきます。そして、料金が安いからという理由だけでホテルを選んでしまっては、愛犬が快適に過ごせないかもしれません。
愛犬がストレスなく過ごすことができ、飼い主さん自身も安心できるペットホテルに出会うためにも、この記事で紹介した10のチェックポイントを参考にしてみてください。
老犬ナビでは、ペットホテルをペットを預けることができる施設として「老犬ホーム」のカテゴリー内で紹介しています。地域ごとに検索できる機能がありますので、ぜひご活用ください。
老犬のお世話がきつくなってきたと感じたら、愛犬のためにも自分のためにも、預けるという選択肢を考えてみることをおすすめします。
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