愛犬が寝たきりになったらもう余命?健康寿命を延ばすためにやるべき介護と飼い主としての心構え

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いぬどし
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命あるものは、いつか必ず別れがやってきます。想像したくもないという飼い主さんも多いかと思いますが、私たちにたくさんの幸せをくれた愛犬の最期を悔いなく看取ってあげたいものです。今回は、愛犬が最期を迎えるときにみられる症状や、最期が近づいてきた際に飼い主さんにできることを紹介していきます。

 

犬の平均寿命とは?

犬の老化のスピードは、人間の約4倍と言われています。大型犬になると7倍にもなります。なので、7~8歳を過ぎるとシニア期に突入します。

犬はこの30年ほどで平均寿命が約2倍になっています。人間と同じように、ワンちゃんも高齢化が進みつつあるのです。犬の平均寿命は14歳。人間に換算すると、犬種によっても違いはありますが、70~90代後半ともいわれています。平均寿命が伸びた要因としては、動物衣装の技術やペットフードの進化、飼育環境の改善などが挙げられます。

 

平均寿命が伸びるということは、犬も老化していきます。老化に伴って、運動器疾患や認知症など、介護が必要となるケースも増えてきました。愛犬のサインをいち早く受け取り、適切な過ごし方ができるように対応したいですね。

 

犬が寝たきりになったら余命わずか?

寝たきりになったからといって、一概に余命がわずかであるとは言えません。

ただ単に足の筋力が衰えて、動けないだけであれば、身体としては健康なので、まだまだ長生きできる可能性は高いです。原因がどこに起因しているか次第だと考えられます。

 

しかし、寝たきりの状態になると、今までできていたことができなくなることによって、動的な身体機能だけでなく、内臓機能や精神的にも大きな影響を受けます。それにより、直接は関係ないと思っていた犬の健康が一気に悪化してしまうことも考えられます。

寝たきりになってしまうと飼い犬も飼い主も不自由が多くなってしまいますが、適切な介護を心がけ、飼い犬の健康寿命を延ばすことが重要です。

 

老犬が寝たきりになる原因

寝たきりの原因となる病気には、関節が炎症を起こす運動器疾患の悪化、ガンの末期、心臓病・膵炎、下痢による体力の低下などがあげられます。犬も人間と同じように、骨や筋肉などの運動器疾患があると健康寿命を縮めると言われています。

 

身体の機能だけでなく、感覚機能や精神も弱ってしまうことで、いわゆる老衰の状態になることも多々あります。

また、老犬によく見られる症状である前庭疾患は突然発症し、首が傾いてきたり、ふらつきが出てきたりするので、ある日を境に突然介護生活が始まる可能性もあります。

 

愛犬が寝たきりを防ぐには?

愛犬の寝たきりを予防するためには、高齢になって動きたがらないからと言って散歩を辞めないことが最も重要です。

特に、チワワやヨークシャーテリアのような室内で飼うような小型犬は、散歩がないと運動が不十分となります。また、運動量だけでなく、散歩中に他の犬と出会ったり、外の空気に触れたりと、いい刺激がワンちゃんにとって心身の健康に繋がったり、認知症や寝たきりの予防にもなります。

 

また、大型犬の他、膝蓋骨脱臼になりやすい小型犬など運動器疾患が懸念される犬種であれば、若いころから関節に注意してケアをしてあげることが大切になります。

足腰が弱って来たなと感じても、リハビリをすることである程度改善できることもあります。病気の予防を心がけながら見てあげましょう。

 

寝たきりの愛犬の介護方法とは?

愛犬が寝たきりになってしまうと、身体も動かせなくなるので、筋力まで低下して、関節も固まりがちになります。時間があるときに、マッサージをしてあげたり、関節を動かしてあげるといいでしょう。

 

・食事や飲水

・排泄、トイレの介護、おむつの使用

・シャンプー、マッサージ

・歩行・運動のリハビリ

・認知症

・床ずれ

 

介護の方法①:食事や飲水

身体の様々な不調から食欲がなくなってしまい餌を口にしない時は、ドッグフードを温めたり、量を減らして回数を増やすなど、食べさせ方を工夫してみましょう。フードはふやかしてあげると匂いが強くなることで食欲が増す可能性があります。

 

スプーンで揚げる場合は、ごく少量を口の横・犬歯の後ろ辺りから入れ込んであげると食べやすいです。

また、寝たきりになると自力で水を飲むことすら難しくなるので、脱水症状にならないように要注意です。老犬は便秘もしやすくなるので、水分補給はこまめにするように気を付けてあげましょう。

 

介護の方法②:排泄

寝たきりになってしまうと、排泄に関してはオムツをするよりも、下半身にトイレシーツを敷いてあげた方が手入れが楽でしょう。また、ペットシートの方がおむつよりも安く済む場合もあるので、TPOに応じて選択してあげましょう。

 

排泄の介助が終わったら、笑顔で褒めてあげましょう。汚れた場所は綺麗にふきあげて清潔さを保つようにしましょう。

 

介護の方法③:シャンプー

老犬もお風呂に入れてあげて身体を清潔に保つことが大切です。お風呂に入るだけで血行が良くなったり、毛玉ができるのを防いだり、身体のしこりを見つけやすくなったりと、メリットが多くあります。

 

しかし、寝たきりの状態ではなるべく身体の負担になりやすいシャンプーは避け、こまめにふき取ってあげたり、お湯で濡らしたタオルで全身をふいてあげましょう。

 

介護の方法④:歩行・運動の介護

寝たきり状態のシニア犬でも、無理のない範囲で抱っこしてあげたりカートに載せてあげることで、外に連れ出すことは可能です。寝たきりのワンちゃんも、立ちたい、起き上がりたい、歩きたいという欲求があるのです。それを手助けしてあげることで、ワンちゃんが落ち着くこともあれば、外の空気を吸ったり日光を浴びることができてリフレッシュにもなります。

 

寝たきりで連れ出すのが難しい場合は、身体を起こしてあげて、伏せや立ち姿に近い姿勢にしてあげるだけでも筋力トレーニングになります。足の屈伸運動やマッサージも、身体がこわばってしまうのを予防してくれるので、血行を促すためにも日々のケアに取り入れてあげるといいでしょう、

 

介護の方法⑤:認知症

病気や不安、要求などで吠えたり鳴いたりする場合、病気であればその治療が最重要となりますが、それでも解消できない際は、抗不安薬や鎮静剤、睡眠薬、サプリメントなどで対処する必要があります。

薬は長期間使用し続けると効き目が薄れて来たり、認知症を進行させてしまったりすることもあるので、飲ませ方については獣医師に事前に相談しておきましょう。

 

また、日光浴やマッサージが夜泣きを改善させることもあります。暴れるようになったり、すぐに攻撃的になる場合は、鎮静効果のあるアロマを使用して見たり、状況に応じては車椅子に載せてあげることで落ち着くことも。解消できそうにない場合は、行動診療科を受診してみましょう。

 

介護の方法⑥:床ずれの介護

床ずれは、寝たきりの状態が続き、体重のかかる部分の皮膚が長い間圧迫されることで血流が悪化してしまい、皮膚の表面組織が壊死してしまう状態のことです。寝たきりの老犬だけでなく、若くても身体を自由に動かせないワンちゃんに起こりやすい症状です。

床ずれを予防するためには、ふかふかのマットを敷いてあげるといいでしょう。床ずれは早くて1日でもなってしまう可能性もあるので、可能であれば2~3時間おきに寝返りをさせてあげたいところです。ふかふかのマットがあれば、その回数も少なくて済むので忙しい飼い主さんには特にオススメです。

 

老犬に寝返りをさせる時には、背中を中心に反転させるのではなく、内臓に負担をかけないように、一旦お腹を下にしてあげてから反転させます。床ずれが来やすい場所は、頬や足先、肩、腰など、骨が出っ張っている部分です。

ふかふかのマットを敷いて圧迫を緩和することも大事ですが、それよりも重要になってくるのは、寝床を清潔に保つこと。排泄物はすぐに処理する、愛犬の身体に付着してしまった場合は、すぐにふき取ってあげましょう。

 

寝たきりの老犬がもがく原因とは?

寝たきりの老犬がもがく行動は、飼い主にとって心配の種です。その原因は多岐にわたり、正確な診断と適切なケアが必要です。

まず、痛みが一般的な原因の一つです。関節炎や椎間板疾患など、年齢と共に発生しやすい病気が痛みを引き起こし、犬はもがいてしまうことがあります。例えば、寝返りを打とうとする際に痛みを感じ、もがく姿を見せることがあります。これは、犬が痛みを和らげようとする一つの表現と言えます。

 

次に、皮膚の問題も考えられます。寝たきりの犬は、圧迫による褥瘡(じょくそう)のリスクが高くなります。これは、長時間同じ姿勢でいることで体の特定の部位に圧力がかかり、皮膚が傷ついたり炎症を起こしたりすることです。痒みや痛みにより、犬は不快感を感じ、もがくことがあります。

 

また、神経系の問題も原因となることがあります。高齢になると、脳や神経の機能が低下し、認知機能障害(犬の認知症)などが生じることがあります。これにより、犬は混乱し、不安や恐怖を感じてもがくことがあります。

 

老犬がもがく行動を見せた場合、飼い主はまず獣医師に相談することが重要です。痛みの管理、適切な体位変換、皮膚のケアなど、個々の状況に合わせた対策を獣医師と一緒に考えることが、愛犬の快適な生活を支える鍵となります。

 

老犬が最期にみせる5つの症状

老犬が寝たきりになって、いつ最期が来るのかそわそわしてしまう飼い主さんも多いはずです。考えたくない気持ちはわかりますが、老犬が最期にみせる5つの症状をここから紹介していきます。これらの症状が見られた場合、今後のことを早急に考えた方がいいかもしれません。

 

症状①:ご飯を食べない

老衰に近づくと食事の摂取量が減少し、最終的に一切口にしないことが出てきます。食事をすることは、ワンちゃんにとってかなりエネルギーを消費することなので、体力が及ばず食べられなくなるのです。

これは、身体の機能が低下してしまい、食事の栄養分や水分を吸収・処理する能力が低下していることで起こります。対策としては、流動食に切り替えてあげるといいでしょう。

 

一切食べ物を口にしなくなってしまうと、動物病院で点滴をしなければならないと考える飼い主さんもいるかと思いますが、それは逆にワンちゃんにとって負担になってしまいます。食べない状態が続いても、静かにそっと寄り添って見守ってあげましょう。

 

症状②:動けなくなる

身体が衰弱してくると、お散歩に行きたがらなくなり、寝る時間が多くなります。時には、時間感覚も失い、日中には起きずに夜に活動をする子もでてきます。1日中横になっていると床ずれが起きやすくなるので、定期的に体勢を変えてあげたり、ブランケットやタオル等クッション性があるものを下に敷いて、なるべく圧迫しないように注意してあげましょう。

 

症状③:目に異常がある

名前を呼んでも反応できず、目を開けることすらできなくなるワンちゃんもいます。目を動かす筋肉を上手く使うことができず、瞬きするエネルギーすら足りていないという状況です。

 

逆に、目は開いているけどどこを見ているのかわからないような症状もみられます。視力が低下して、飼い主がどこにいるのかわからず不安を感じているのかもしれないので、耳の近くで優しく声をかけてあげるとワンちゃんも安心できるでしょう。

 

症状④:体温が低い

人間と同じように、ワンちゃんも体温は体の調子を示すバロメーターでもあります。通常、犬の平熱は38~39℃と言われていますが、基礎代謝が下がってしまうと体温を維持することができなくなり、低体温症を引き起こす可能性があります。

 

低体温の症状が確認されたら、ブランケットや毛布、湯たんぽなどでワンちゃんの体をやさしく温めてあげましょう。特に首周りや脇、太ももの内側を温めてあげると、効率よく温まります。

 

症状⑤: トイレに失敗してしまう

老衰の症状のひとつとして、トイレに失敗する頻度が高くなることもあげられます。排泄する際につかう筋力や機能が低下していることが主な原因ですが、視力の低下によりトイレの位置が分からなくなっている可能性もあります。

 

・トイレにたどり着くまで我慢ができない

・トイレの回数が増える

・興奮すると漏らしてしまう

・排泄や排便に時間がかかる

 

これらの兆候があるとトイレに失敗しやすくなりますが、起こってしまうとワンちゃんにとってストレスになります。優しく声をかけてあげましょう。

また、乏尿や血尿の状態になってしまうと、血液中にある老廃物が輩出されず、尿毒症を引き起こす恐れがあり、最悪死につながることもあります。

 

食事を流動食に変えてあげることで食事自体ができるようになっても、便が下痢になりやすくなります。老衰により身体が弱っているため、全身の筋肉を自由に動かせなくなります。そうなると、肛門から便が漏れてしまったり、嘔吐してしまうことも。

 

便の回数は多いのに量が少ない、便が赤い・黒い場合、腸などの器官で異常が起きているサインです。早急に動物病院を受診しましょう。

 

寝たきりのシニア犬を介護する際に気を付けることとは?

長い間一緒に過ごしてきた愛犬もいずれ高齢になります。寝たきりになった時の介護生活は、飼い主さんにとって辛いものです。可愛い愛犬のために、一生懸命になるのも当然です。

しかし、無理をしすぎてしまうと自分を追い込むことになり、どうにもならなくなることがあります。そうならないように、いい意味での手抜きをすること、多少大雑把な気持ちで居られたらいいでしょう。

 

お世話をする人が一人きりだと、さらに負担や責任も重くなってしまいます。愛犬が元気なうちに、介護が必要になった時のことをシミュレーションしておくことをオススメしておきます。

 

寝たきりのシニア犬の食事におすすめ

食事も一苦労な老犬でも、エネルギーは最低限摂取する必要があります。寝たきり、もしくは、食が細くなったシニア犬がご飯も食べない状態が続くと、エネルギー不足でどんどん衰弱が加速してしまいます。

 

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 まとめ:飼い犬が寝たきりになったら、できることから介護してあげましょう。

どんなに元気だったワンちゃんもいずれ必ず歳をとります。可愛い愛犬が動けなくなっていく姿をみるのは辛いこととは思いますが、しっかり向き合ってできることから介護してあげましょう。ただ、介護の責任を一人で背負いこみすぎるのはよくありません。動物病院や周りの人に頼ったりしながら、気長に介護生活と向き合っていきましょう。