「老犬介護に絶対必要なものってあるのかしら?」
「みんなはどんなグッズを使っているのだろう?」
老犬の老いを感じはじめたあなたは、こんな疑問を抱えていませんか?なかには、介護に不安を感じている飼い主さんも多いことでしょう。
そこでこの記事では、以下のことを解説します。
・老犬の介護に必要なもの
・介護が必要なシーン別のおすすめ便利グッズ
・周りに頼れる人を持つことも大切
老犬介護の経験がない人はもちろん、現在老犬の介護で悩んでいる人も、ぜひ最後までご覧ください。
目次
老犬の介護に必要な3つのポイント
老犬の介護に必要なものは、次の3つです。
・飼い主の笑顔
・気持ちの余裕
・介護にかけられる時間
なかには、「これよりも知識やお金が必要だ」と考える人もいるでしょう。確かに、老犬介護の知識やお金があるに越したことはありません。しかし、この3つのポイントを知らなければ、知識やお金があっても愛犬と飼い主さんの両方が幸せに暮らすことはできないでしょう。
笑顔・余裕・時間は、老犬の介護をするうえで、飼い主さんに理解しておいてほしい重要なポイントです。そのため、おすすめの便利グッズを紹介する前に、まずはこの3つのポイントについて詳しく解説します。
飼い主の笑顔
飼い主さんの笑顔は、愛犬が何よりも好きなものです。自分に置き換えて考えてみても、疲れた顔で面倒くさそうにお世話されるより、笑顔で楽しそうに介護されたいですよね?
特に、犬は飼い主さんの気持ちの変化を感じとりやすく共感力が高いため、飼い主さんのマイナスな感情はそのまま愛犬に流れてしまいます。それは、愛犬のストレスになり、愛犬を弱らせる原因にもなってしまうので要注意です。
適度に介護を休憩しながら、笑顔で接することを心がけてください。
気持ちの余裕
上記では笑顔で接することの大切さを説明しましたが、なかなか思い通りにいかずにイライラしたり、愛犬の老いを悲しく感じたりする日もあるかもしれません。そんなときに大切なのは、飼い主さんの気持ちの余裕です。
気持ちに余裕ができれば、マイナスな感情になりにくくなります。気持ちの余裕を作る具体的な方法は、以下の通りです。
・介護に対する固定観念を捨て、愛犬に適した介護を模索する
・老犬介護のキャパシティを増やす
・信頼できる病院を見つけておく
なかでも、容体が急変したときにいつでも相談できる獣医師がいれば安心です。できれば、家から近く、診療時間外でも対応してもらえる病院が良いでしょう。
介護にかけられる時間
上記で、気持ちの余裕を作る方法を3つ紹介しましたが、もう1つ「介護にかけられる時間」を増やすことでも気持ちに余裕が生まれます。だからといって、1日中老犬につきっきりでいては飼い主さんが体調を崩しかねません。そもそも、仕事や家事でずっとは傍にいられないのが現実ではないでしょうか?
そんな愛犬の介護をする貴重な時間は、大切にしたいもの。介護にかけられる時間が限られている中で、老犬に負担がなくできるだけ効率よく介護するため、上手に活用したいのが次に紹介する便利グッズです。
【介護が必要なシーン別】おすすめの便利グッズを19個紹介
それではいよいよ、おすすめの便利グッズを介護が必要なシーンごとに紹介していきます。犬用の製品はもちろん、100円ショップやお家にある人用のもので代用できるグッズもあるのでチェックしてみてください。
食事に関する便利グッズ
自力でご飯が食べられなくなったときは、食事の介護が必要です。食事の介護でおすすめしたいグッズは、次の5つです。
・バスタオルやクッション
・食事台
・足マット
・シリコン製の食器
・シリンジやドレッシング容器
食事の姿勢を維持するのが大変そうなときは、後ろ足の間やお尻の下にバスタオルやクッションをはさむと体を安定させることができます。また、首の筋力が衰えることで頭を下げて食べるのが難しくなるので、食事台で高さを出すことも必要です。その下に、滑り止めのマットを敷いておけば、より踏ん張りがきいて食事しやすくなるでしょう。
寝たきりの場合は、飼い主さんがご飯を食べさせなければなりません。まだ、固形のものが食べられる場合は、柔らかいシリコン製の食器を使うことをおすすめします。持ち手付きのものであれば、老犬を支えながら食事させることも可能です。
一方流動食の場合は、シリンジやドレッシング容器がおすすめ。これらは、少しずつ口の中にご飯を入れられるため、口の周りが汚れるのを防ぐことができます。
起立・歩行に関する便利グッズ
年とともに筋力が衰えることで、自分の力で立ったり歩いたりするのが難しくなってきます。それでも、老犬を寝たままにさせれば筋力が落ちて、さらに老化スピードを上げてしまうかもしれません。
起立や歩行の介護でおすすめしたいグッズは、次の5つです。
・補助ハーネス
・車いす
・カート
・クッション
・ビニールプール
自力で立てなくても1度立てば歩ける犬や体を支えれば足を動かせる犬の場合は、補助ハーネスや車いすを使ってみてください。自分の足で歩く体験をすることで、老犬の活力がわいてくるでしょう。
寝たきりの犬にも、刺激を与え、脳を活性化させる散歩は大切です。小型犬であればスリングやバッグでお散歩もできますが、大型犬の場合は専用のカートを検討してみてください。
また、歩けなくても立つ姿勢をとらせることは体に良いとされています。クッションを使って起立の姿勢を維持させられますし、そのまま食事をとらせれば、誤飲の予防にもつながります。
ちなみに、自分で歩けるけれど、ふらついたり狭いところに入ると自力で出てこられなかったりする犬の場合は、子供用のビニールプールがおすすめ。特に空気を入れて膨らませるプールであれば、老犬が倒れても安全です。
睡眠に関する便利グッズ
寝る時間が増える老犬にとって、快適なベッドは必須。特に、寝たきりの犬であれば、床ずれの予防は最優先事項です。
そんな睡眠の介護でおすすめしたいグッズは、次の3つです。
・床ずれ防止用のマット
・小さめのクッション
・靴下
マットには、高反発と低反発の2種類あります。高反発マットは、寝返りしやすく立ち上がりやすいという利点がありますが、マットが硬い分皮膚がすれやすいデメリットも。逆に低反発マットは、柔らかく体をしっかり包み込んでくれますが、自力で体の位置を変えにくいというのが難点です。これをふまえて、愛犬に合ったマットを購入してください。
クッションや靴下は、ベッドと皮膚がすれるのを防いでくれます。特に、足をバタバタ動かす犬には靴下がおすすめです。中型犬や大型犬は、人用のアームカバーや子供用の靴下でも代用できます。
お風呂に関する便利グッズ
老犬の体を清潔にしておくことは、床ずれ予防につながります。お風呂の介護でおすすめしたいグッズは、次の3つです。
・お風呂マット
・吸水性に優れたタオル
・ペット用のドライヤー
寝たきりの犬をお風呂に入れるのは、負担がかかるので手早く終わらせたいもの。しかし、寝たきりの犬をそのまま床に置くのはよくありません。
そんなときは、クッション性のあるお風呂マットを使いましょう。マットごと犬の体の向きを変えられるのもおすすめポイントです。
また、洗った後は、皮膚炎予防のためにもしっかり乾かさなければいけません。体を乾かす時間を短縮するには、吸水性の高いタオルとペット用の置き型ドライヤーがおすすめです。ペット用の置き型ダライヤーは、乾かしながら両手が使えるので、同時にタオルドライやブラッシングもできます。
排せつに関する便利グッズ
トイレの失敗が増えた犬や寝たきりの犬の場合は、排せつの介護も必要です。排せつの介護でおすすめしたいグッズは、次の5つです。
・オムツ
・おねしょシーツ
・ドライシャンプー
オムツは、犬用人用どちらでも構いません。愛犬に合ったサイズのオムツをはかせてください。ただし、オスの場合はオムツではなくマナーパンツをはかせると良いです。ただし、長時間つけていては、不衛生で足の血行も悪くなります。できれば、1日の中でオムツを付けない時間を設けるようにしてください。
また、寝たきりの場合は、オムツをしていても漏れることがあります。そんなときは、赤ちゃん用のおねしょシーツがおすすめです。
オムツやおねしょシーツで対処していても、お尻が汚れてしまうことはありますよね。とはいえ、汚れるたびに毎回お風呂に入れていては、老犬の負担になります。この場合は、水なしで洗えるドライシャンプーを使ってみてください。
食事による健康維持:食品とサプリメント
老犬介護において、適切な食事は老犬の健康維持に欠かせません。老犬は、若犬とは異なる栄養ニーズを持っているため、適切な食品を選ぶことが重要です。食欲がなく、あまり食べない老犬に対しては、サプリメントも有効です。
・老犬の食事
老犬は、栄養バランスが良く、老化による代謝の低下を補うための食品が必要です。高タンパク質で低脂肪のものや、高齢犬用の特別なものを選ぶことが望ましいです。
・サプリメント
老犬は栄養バランスが崩れやすく、ビタミンやミネラルなどが不足することがあります。サプリメントを与えることで、栄養バランスを整えることができます。
適切な食事やサプリメントを与えることで、老犬の健康維持に役立ちます。また、病気が発症している場合は、獣医師に相談しながら、適切な食事やサプリメントを与えることが重要です。
周りに頼れる人を持つことも大切
これまで老犬の介護に必要なものについて紹介しましたが、周りに頼れる人がいることも大切です。ここでは、具体的に頼れる人とはどんな人なのか解説します。
家族や友人
1番頼れると良いのが家族です。家族の誰か1人だけが介護をすることがないように、全員で協力して行いましょう。
一人暮らしの場合は、老犬の介護に理解のある友人がいると安心です。相談に乗ってもらえると、気持ちが楽になることもあるでしょう。
ペットシッター
仕事や旅行などで家を留守にする時間が長くなるときは、ペットホテルに預けるのが一般的です。しかし、老犬になると容体が急変しやすいことや持病を持っていることなどから老犬を預からないホテルもあります。
そんなときにおすすめしたいのが、ペットシッターです。ペットシッターでは、家に来てお世話をしてもらえるので、老犬のストレスを軽減できるメリットもあります。
急な出張にも焦らず対応できるし、老犬の介護に精通したプロのスタッフに相談にのってもらえることもあるでしょう。
特に、一人暮らしの人や愛犬に長時間留守番させている人は、信頼できるペットシッターを見つけておくことをおすすめします。
老犬ホームのスタッフ
老犬介護に必要な3つのポイントを維持できなくなったときは、老犬ホームに預けるのも1つの手です。それによって、今まで介護にあてていた時間を別のことに利用できます。
とはいえ、「自宅で愛犬を看取りたい」という人は、デイサービスの利用をおすすめします。また、老犬ホームによっては、電話で介護の相談ができる施設もあるので探してみてください。
まとめ:老犬介護に必要なものは笑顔・余裕・時間
この記事では、老犬の介護に必要なものを紹介したうえで、介護が必要なシーン別のおすすめ便利グッズや頼れる人を持つことの大切さについても解説しました。
老犬介護に必要なものは、次の3つです。
・飼い主さんの笑顔
・気持ちの余裕
・介護にかけられる時間
そして、この3つを持ち続けるためにあると良いのが便利グッズです。便利グッズは、飼い主さんの工夫次第でお家にあるものや人用のものでも代用できます。
また、老犬の介護について相談できる人がいるのも大きな支えになります。この記事を参考にして、愛犬との時間を楽しく過ごせる飼い主さんが増えてくれれば幸いです。
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