老犬の在宅介護に疲れたら?イライラする前にとるべき対処!

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あなたは、毎日の老犬介護に疲れていませんか?

「苦しいのは老犬自身なのに、疲れたと思ってしまって申し訳ない」

「介護疲れをどうやって改善したらよいのか分からない」

などと感じている飼い主さんも多いことでしょう。

 

しかし、老犬介護についての知識を身につければ、飼い主さんの疲れを軽減することができます。

この記事では、老犬の在宅介護に疲れてしまう原因を紹介したうえで、介護に疲れたときの対処法、介護を続けるための方法や考え方についても解説します。

 

老犬の介護に疲れる原因

飼い主さんが「老犬の介護に疲れた」と感じてしまう問題を解決するには、原因を知ることが重要です。飼い主さん自身が何に疲れたのか、その理由が分かるとより早く、より効果的に疲れを解消することができます。

そこで、この章では老犬の介護に疲れてしまう3つの原因について見ていきましょう。

 

身体的負担

老犬の介護をしている飼い主さんは、毎日食事や排せつ、散歩などの介助をしています。さらに、寝たきりであれば床ずれができないように寝返りをさせる必要があるし、体がよごれたときはお風呂に入れなければならないかもしれません。このように、老犬の介護では老犬の体を支えることや抱きかかえることが多くなるため、特に腰や腕、膝に負担がかかるのです。

また、夜泣きによって夜中に何度も起こされることで、疲労を回復できずに疲れを感じてしまうこともあります。

 

そのため、次のような老犬を介護している飼い主さんは、身体的な負担を感じやすいと言えるでしょう。

・自力での歩行が困難な老犬

・寝たきりの老犬

・体重の重い中型犬や大型犬

・夜中にぐっすり寝てくれない老犬

 

精神的負担

身体的負担が蓄積されることで精神的負担も感じやすくなるのですが、飼い主さんが精神的な負担を感じてしまうのには以下のようなさまざまな理由が考えられます。

・ゴールが見えない不安

・介護の正解が分からない苦しさ

・思い通りにいかない苛立ち

・自分の時間を確保できないストレス

・周りの協力や共感が得られない孤独

・他人に迷惑をかける心苦しさ

・常に必要な緊張感

・愛犬とうまくコミュニケーションが取れない悲しさ

 

特に認知症の老犬介護になると、上記のような感情が積み重なって「この子がいなくなれば楽になれるのに」と思ってしまうことがあるかもしれません。さらに身体的負担も加わると、自分を責めたり、愛犬にうしろめたさを感じたりして精神的負担が大きくなってしまいます。

以上のことから、まじめで責任感が強く、周りへの気遣いができる人は精神的な負担を感じやすいと言えるでしょう。

 

経済的負担

老犬の介護においては、若いころと比べて次のようなさまざまな費用がかかります。

・健康診断などの予防費

・治療や投薬のための医療費

・介護用品などの生活費

・オムツなどの消耗品費

・シニア用の食費

・介護サービスの利用費

 

これらの出費は、介護を始めてから愛犬が亡くなるまでずっと続きます。治療が困難なケースや末期の介護の場合は、経済的な負担がより大きくなるでしょう。介護に専念することで収入が減ったり、無くなってしまったりすると、飼い主さん自身の生活も苦しくなります。

介護の程度やサービス利用の有無によっても違ってきますが、ある程度金銭的な余裕が無ければ経済的な負担を感じることになるのです。

 

老犬の在宅介護に疲れたら老犬ホームを検討しよう

上記のような負担が蓄積され、老犬の在宅介護に疲れたときは、老犬ホームを検討しましょう。老犬ホームは、上記で説明した負担を解消するための施設として活用されています。

 

ここで「心身の負担が減るのは理解できるけれど、老犬ホームの利用料がかかるのだから、逆に経済的負担は大きくなるのでは?」と考えた飼い主さんも多いのではないでしょうか?確かに、老犬ホームに預ける期間が長くなればなるほど費用がかかるのは事実です。

しかし、プロに任せることで介護による身体的負担と精神的負担が軽減され、仕事のパフォーマンスアップにつながるかもしれません。さらに、今まで介護で消費していた時間を仕事の時間にできることから、利用料を支払ったとしても経済的な負担は軽減されるとも考えられます。

 

在宅介護に疲れたときは、老犬ホームの利用という選択肢があることを頭に入れておきましょう。

とはいえ「自宅で最期の時まで一緒に暮らしたい」と思う飼い主さんもいますよね?そんな飼い主さんのために、次の章からは自宅で後悔なく老犬の介護を続けるためのヒントを紹介します。

 

老犬の介護を後悔なく続けるためには?

ここまでを読んで、老犬の介護において負担が蓄積されると、自宅で介護し続けることが難しくなる場合があるというのは理解できたでしょう。

そのうえでこの章では、まず老犬の介護を続けるのに一番大切なことは何かを紹介したうえで、介護の悩みの1つとしてあげられる仕事との両立についても解説していきます。

 

飼い主自身の健康が一番大切であることを理解する

老犬の在宅介護を続けるうえで最も大切なこと、それは“食事”と“睡眠”です。この時間を削ってしまうと、どれだけ健康でいようと頭で思っても健康を保つのは難しいでしょう。

良質な食事と睡眠は、体の疲れを取り、リフレッシュさせる効果があります。さらに、エネルギーを蓄えることで、よりいっそう楽で明るい介護につながるのです。

また、飼い主さん自身が心身ともに健康でいることは、共感力の高い老犬にもよい影響を与えます。しんどそうなしかめっ面の飼い主さんより、楽しそうな笑顔の飼い主さんにお世話される方が、愛犬も嬉しいですよね?

『笑う門には福来る』という言葉のように、飼い主さん自身が健康で笑顔でいれば、老犬と飼い主さんのどちらもが幸せに過ごすことができるはずです。介護に後悔しないためにも、愛犬と幸せな時間を過ごせるようにしましょう。

 

仕事はやめるべき?

老犬の介護をしている間は、食事と睡眠の時間を確保するためにも仕事はやめるべきなのでしょうか?

結論からいうと、やめてもよいし、やめなくてもよいです。「そんなのは答えじゃない」という人もいるでしょうが、この問題に対する答えは老犬の状態や飼い主さん自身の状況によっても異なります。仕事をやめたいと感じているのであれば、我慢せずにやめてもよいでしょう。

しかし、仕事をやめてしまえば当然収入がなくなります。ある程度の金銭的余裕がなければ仕事はやめるべきではないかもしれません。とはいえ、飼い主さんが後悔のない選択をするのが一番です。

今後どれくらいの費用がかかり、どれくらいなら収入が無くても生活できるのかといったさまざまな状況を考え、その時点でのベストな判断ができるようにしましょう。

 

仕事と両立するには周りのサポートが必須

仕事をしながらでも、老犬の介護を続けることは可能です。しかし、仕事と介護を両立するためには、周りに頼ることが大切。まずは、家族に介護の手伝いをお願いしましょう。そうすることで、自分の時間を確保することができます。

「家族がいない場合はどうしたらいいの?」という飼い主さんは、ペットシッターによる訪問介護や老犬ホームでの一時預かりといったプロの力を借りるようにしましょう。仕事に行っている間だけ、老犬の調子が悪い時だけなど有効に活用してみてください。

また、プロに頼んだときは、老犬の介護について悩んでいることや分からないことに関して積極的に質問するのをおすすめします。愛犬に合った介護の仕方を学べたり、愛犬の介護のコツなどを教えてもらえたりするかもしれませんよ。

 

老犬の在宅介護に疲れないための5つのアイデア

老犬の在宅介護は、“プロの力を借りる” ことで、飼い主さんの負担をかなり軽減できます。しかし、それだけでは続けるのが難しくなる場合もありますよね?

そのうえで「じゃあ、金銭的な余裕がない場合はどうすればいいの?」と思った飼い主さんのために、この章では比較的低コストでできる以下の5つのアイデアについて紹介します。

・愛犬のクセやサインを把握する

・介護しやすい環境を整える

・介護グッズを利用する

・老犬介護についての知識を深める

・自分と同じように介護している人とつながる

 

愛犬のクセやサインを把握する

老犬の介護において、愛犬のクセやサインを理解しておくとよりスムーズに介助できるようになります。

例えば、「うんちをする前はその場でクルクル回る」、「クンクン鳴くときは体勢を変えてほしいとき」といった感じ。介助が必要になるトリガーを知っておけば、より早く対応できるようになるため、余裕を持った介護ができるようになるでしょう。

しかし、最初はそれを見極めるのに苦労するはずです。しかも、そのトリガーがずっと同じである保障はありません。

それでも、クセやサインにいち早く気づいて対応することで、愛犬のストレスも軽減されるし、飼い主さんにとっても介護の時間短縮やスムーズに介助できたという達成感を味わえるというメリットがあります。まずは愛犬をよく観察して、クセやサインを見つけましょう。

 

介護しやすい環境を整える

飼い主さんの負担を減らすには、環境を整えることも1つの手です。

例えば部屋の中を徘徊して転んだり、隙間に挟まってしまう老犬の場合は、床にマットを敷いたり壁に緩衝材をつけたりすることでケガを防止できます。そのうえ、飼い主さんが常に気にして見守っておく必要もなくなるでしょう。

また、職場の近くへの引っ越しによって介護の時間を確保したり、職場の人の理解を得ておくことで休暇を取りやすくなったりと、仕事をしながらでも愛犬の介護をしやすい環境を整えることは可能です。

 

介護グッズを利用する

人間にも介護用品があるように、次のようにシニア犬用の介護グッズもたくさんあります。

・持ち手付きの食器

・シリコーン製の食器

・歩行介助用のハーネス

・床ずれ防止用のマットやクッション

 

しかし、上記のグッズ以外にも100均のシリンジや子供用のビニールプールなど人用の身近なグッズも老犬の介護に使うことができます。ほかにも、ペットカメラを設置しておけば職場からでも老犬の様子が観察できるので安心です。

愛犬の状態や性格、飼い主さんの使いやすさなどを考慮しつつ、愛犬の介護に使えるグッズはどんどん使っていきましょう。

 

老犬介護についての知識を深める

特に、初めて老犬の介護をする飼い主さんにとっては、未知のことが多いことからより負担を感じやすくなってしまいます。これを解消するには、老犬介護について学ぶとよいです。

具体的には、老犬介護に関する本や動画、資格の勉強によって学ぶことができます。さらに、老犬セミナーなどは無料で行われていることが多く、それに参加するのも有効です。とはいえ、知っているだけでは意味がないので、即実践を心がけましょう。

 

自分と同じように介護している人とつながる

老犬の介護は、飼い主さん全員が経験することではなく、誰にも相談できないでいるケースがよくあります。そんなときは、SNSを使って介護経験のある飼い主さんとつながりましょう。

自分と同じように老犬の介護を頑張っている姿を見たり、介護について相談に乗ってもらったりすることで気持ちが楽になることもあります。そればかりか、愛犬の介護にも取り入れたい有益な情報を得ることができるかもしれません。

ぜひ1度、SNSで『老犬との暮らし』や『老犬介護の知恵』などと検索してみてください。

 

老犬の介護にイライラしない考え方のコツ

上記では、老犬の在宅介護に疲れないための具体的な方法について解説しました。しかし、この方法を実践したからといって、必ずうまくいくとは限りません。そんなときに、落ち込まないように、イライラしないようにする考え方のコツを紹介しておきます。

 

ほかの老犬と比較しない

ほかの老犬の介護の様子を見て、愛犬と比べてしまうこともあるでしょう。そうすると「どうしてうちの子ではうまくいかないの?」などとネガティブに考えやすくなります。

しかし、老犬の病気の状態や性格、環境などが違うのだから、そもそも比べることはできないのです。

ほかの老犬と比較するのではなく、今目の前にいる愛犬にフォーカスしましょう。

 

完璧な介護を目指さない

どのように介護されるのがベストなのかは、愛犬にしか分かりません。しかも、愛犬の体調や気分によってもその感じ方は変わるでしょう。つまり、老犬介護の正解を見つけるのは非常に困難です。

そのため、多くの飼い主さんは自分が思う理想の介護を行うのですが、完璧な介護をしようとすると飼い主さん自身の負担が大きくなってしまいます。

老犬の在宅介護においては、共倒れにならないためにも飼い主さんが頑張りすぎないことも大切です。

 

介護がいつまでも続くわけではない

介護は「終わりが見えないマラソンのようなものだ」とも言われますが、マラソンにもゴールはありますよね?

それと同じように、老犬介護にも必ず終わりが来ます。それは、今まで介護が必要だった行為をできなくなることや、愛犬が亡くなることでもあるでしょう。

そう考えると「愛犬との時間をもっと大切にしたい」「ネガティブな気持ちよりポジティブな気持ちで愛犬と過ごしたい」と感じるのではないでしょうか?

 

まとめ:老犬の在宅介護に疲れたら1度離れることも考えよう

この記事では、老犬の在宅介護に疲れてしまう原因を紹介したうえで、介護に疲れたときの対処法、介護を続けるための方法や考え方について解説しました。

老犬の介護に疲れる原因は3つの負担によるもので、その負担を解消するには老犬ホームがおすすめであることが分かったかと思います。とはいえ、在宅での介護を望む飼い主さんの場合は、具体的な方法の実践と考え方を意識することが重要です。

そうすれば、飼い主さんの負担が減り、老犬と幸せな時間を過ごすことができます。愛犬のためだけを思って介護するのは間違いではありませんが、ある程度は飼い主さん自身のこともいたわりつつ老犬の介護をしましょう。