【老犬】消化のいい食べ物とは?食事を食べない時の対処法まで

いぬどし
writer

「最近、愛犬があまりご飯を食べてくれない」

「与えたドッグフードを良く残すようになって心配」

幼少期にはたくさん食べていたドッグフードを残すようになると、愛犬が病気になってしまったのでは…と、心配になる飼い主さんも少なくないでしょう。

 

ここでは、老犬の食事量が減っていく原因と、消化のいい食べ物や、食べやすくする工夫などを提案していきます。

目次

老犬の食事に関する基本事項

空腹な犬のイラスト

年齢を重ねると、人間と同様に犬も摂取カロリーや量も変わってきます。ここでは、老犬の食事に関する基本事項をまとめていきます

 

老犬に求められる食事

老犬になると、ここまでご紹介してきたようなからだの変化が起こります。これらのことを踏まえて、老犬に適した食事の条件は以下の3つに絞られます。

 

・必要なカロリーは減っていく

・低脂肪・高たんぱくのごはん

・消化のいいごはん

それぞれの項目を具体的に確認していきましょう。

老犬に求められる食事の条件1:老犬は必要カロリーが減る!

老犬のごはんを考える上で最も重要なのが、必要となるカロリーが減るということです。1日の必要エネルギー量が若い時期に比べて20%程低下すると言われています。運動量の低下や、基礎代謝の低下により、若い頃と同じごはんの量ではカロリーオーバーとなり肥満になりやすくなります。老犬には低カロリーに調整されたごはんを与える必要があります。以下の数値を目安に、ドッグフードの量を減らしてみるのもいいかもしれません。

 

▼老犬に必要な1日の必要カロリー

体重3kg:160kcal/日

体重5kg:220kcal/日

体重8kg:310kcal/日

体重10kg:370kcal/日

体重15kg:520kcal/日

体重20kg:600kcal/日

体重25kg以上:1312kcal/日

 

老犬に求められる食事の条件2:低脂肪・高たんぱくのごはん

人間が年をとると揚げ物などが苦手になる方が増えるのと同じで、犬も高カロリーなフードを食べると消化不良を起こすことがあります。そうならないためにも、低脂肪なフードを選んであげましょう。老犬向けのごはんはカロリーを抑え、消化にも負担をかけない低脂肪なものが求められます。

一方、たんぱく質は老化に伴う筋肉量の低下を遅らせるために、できるだけ多く摂取させることが望ましいです。ただし、腎臓病を発症している場合など、たんぱく質制限食が推奨される場合もあるので、その点は要注意です。持病がある場合は、まず獣医師に相談してみましょう。

老犬に求められる食事の条件3:消化のいいごはん

ここまで説明してきたように、犬も老化に伴って消化機能が低下していきます。質の良い原料から作られ、消化に負担をかけないフードが求められます。また、からだの不調を起こさないために栄養バランスが調整された食事だとなおよいでしょう。

とはいえ、どんな食事が消化に良いのかわからないという方は、まず飼い犬の毎日のうんちの量を観察してみましょう。消化に良いごはんは無駄なものが含まれていないので、必然的にうんちの量が減ります。排泄されるうんちの量によって、食べたものが消化にいいものか悪いものかを簡単に見極めることができます。

 

老犬にとって消化にいい食べ物

ここまで説明してきた、老犬の基本的な目安となる食事量に気をつけながら、できるだけ消化に時間がかからない食べ物を与えてあげましょう。具体的に以下の食べ物は、消化がいいと言われていますが、与えすぎは良くないので適量を心がけましょう。

 

・リンゴ

・キャベツ

・白菜

・鮭(サーモン)

・ささみ

・豆腐

消化にいい食べ物1:リンゴ

リンゴに含まれる成分「りんご酸」と「クエン酸」には、疲労回復・胃腸の働きを良くしてくれる上に殺菌作用の効果もあります。消化によくお腹にやさしいリンゴは、食物繊維が豊富なため腸内環境の改善にも効果的です。

 

リンゴを与える際は、種に注意しましょう。種には中毒性のある成分が含まれており、胃の中で胃酸と反応すると毒を発生させ、最悪の場合、死に至る危険性があります。種が残ったり混ざらないように、きれいに取り除きましょう。すりおろして上げるのが消化にもいいでしょう。

 

消化にいい食べ物2:キャベツ

キャベツには消化を助けてくれる「ビタミンU」と「カロテン」という栄養素が含まれており、便通を整えてくれる働きがあります。

 

しかし、キャベツには尿路結石の原因となる「シュウ酸」を含んでいることから、犬に与えるのはあまりよくないという説もあります。キャベツを与える際は、必ずゆがいてあげましょう。特に「シュウ酸」は芯の部分に多く含まれているので、芯の部分は取り除き、柔らかい葉を与えることをおすすめします。ミキサーでペースト状にしてあげると、消化不良の予防にも繋がります。

 

消化にいい食べ物3:白菜

95%が水分である白菜は、必要な栄養素(ビタミン・ミネラル・カリウム・カルシウム・鉄・亜鉛など)が少量ずつバランスよく含まれています。食物繊維が多く、腸の運動を促す働きで便通を応援します。

 

 加熱すると柔らかくなるため、噛む力が弱くなった老犬も食べやすくなります。水分補給も兼ねて、煮汁も一緒に加えてあげましょう。

 

消化にいい食べ物4:鮭(サーモン)

鮭はオレンジ色をしているので間違えられやすいですが、実は白身魚。消化吸収にいいタンパク質、魚の脂肪分EPA・DHAは消化しやすいため、老犬にとっても食べやすいです。与える際は、食中毒予防のためにも、焼くなり茹でるなりして、必ず加熱をしましょう。また、塩分の与えすぎにならないよう、塩鮭の場合は「水に長時間浸す・煮る」など、しっかりと塩分を抜いてあげましょう。

 

消化にいい食べ物5:ささみ

免疫力を高めてくれて、胃腸の血行を改善し体を温めてくれる作用もあるので、消化器官が弱っている老犬にとってささみはピッタリな食材です。ささみは茹でてアクを丁寧に取り除き、 小さく割いてほぐしてあげます。 残った茹で汁は、スープにしたり、ご飯にかけてあげると、犬が好む香りになり食欲増進効果も期待できます。

 

 消化にいい食べ物6:豆腐

豆腐の消化吸収は極めて高く、胃腸にやさしい食べ物です。 中でも、豆腐に含まれるオリゴ糖は腸内にある善玉菌を栄養にして、排泄をスムーズにする働きを持ちます。また、ビフィズス菌などの善玉菌の栄養源となり、菌を増やして腸内環境を整えます。老犬に与える際は、冷蔵庫から取り出してすぐに食べさせず、人肌程度を目安に温めてあげましょう。冷たいままだと胃に負担もかかり、下痢の原因になります。

 

摂取しておきたい栄養素

老犬になると、消化にいい食べ物を食べたとしても、栄養が偏り病気になる可能性も高くなります。少しでも長く健康な状態でいられるように、食事の栄養素から見直してあげましょう。栄養価の高い食事を与えることで、防げる病気もあります。老犬が摂取しておきたい栄養素は以下の6つです。

 

・動物性たんぱく質

・オメガ3脂肪酸

・コンドロイチン

・グルコサミン

・プロバイオティクス

・プレバイオティクス

 

それぞれの栄養素が、どのような機能や役割を担っているかを確認していきましょう。

摂取しておきたい栄養素1:動物性たんぱく質

 

老犬は関節炎を患うことが多くなりますが、関節を支え、体の熱を保つのに大事なのが筋肉。その筋肉をつくり、維持するにはタンパク質が必要となります。犬はもともと肉食動物なので、動物性タンパク質を十分に与えることが望まれます。ドッグフードの場合は、植物性タンパク質が多く含まれるものより、動物性タンパク質が豊富なものを選んであげましょう。動物性たんぱく質は、肉類・魚類・卵・乳製品から摂取するといいでしょう。

 

摂取しておきたい栄養素2:オメガ3脂肪酸

脂質は、タンパク質・糖質に並んで健康的な体を支える三大栄養素の一つ。脂質を構成している「脂肪酸」には様々な種類がありますが、中でも、体内で合成できず、日々の食事から摂取しなければならないものが「必須脂肪酸」です。

 

オメガ3脂肪酸は、「αリノレン酸」「EPA」「DHA」という3つの必須脂肪酸の総称で、健康的な皮膚や脳を保つために欠かせない栄養素です。関節や内臓の炎症を抑えたり、アレルギーを抑えたりするほか、血流をよくする働きもあります。

 

しかし、普段の食事から取り入れるのが難しい栄養素でもあります。オメガ3脂肪酸は熱に弱く、空気に触れると酸化しやすいので、ドライフードなどで与えることが難しいです。そのため、オメガ3脂肪酸を豊富に含む亜麻仁油やサプリメントから取り入れることをおすすめします。フードと一緒に与えても大丈夫ですが、熱に弱いので必ずフードが冷めてからトッピングするといいでしょう。マグロ、鮭、秋刀魚、イワシなどの魚からも摂取できます。

摂取しておきたい栄養素3:コンドロイチン・グルコサミン

年を重ねると、関節が弱くなってきます。最悪の場合、歩くことができなくなり寝たきりの状態になることも考えられます。犬の軟骨は壊れると再生できないので、栄養や運動、環境でサポートする必要があります。基本的に、コンドロイチン・グルコサミンを摂取する際はサプリメントの使用をおすすめしますが、その場合は必ず犬用のサプリメントを与えましょう。

 

摂取しておきたい栄養素4:プロバイオティクス・プレバイオティクス

これらの栄養素は、お腹の調子を整える役割があります。老犬は下痢や便秘になることが多くなってきます。腸内環境を整えるため、生きた善玉菌であるプロバイオティクスと、そのエサとなるプレバイオティクス(オリゴ糖・食物繊維)を一緒に摂取するといいでしょう。

 

老犬が食事を取りたがらない時の理由と改善方法

パブロフの犬のイラスト

消化のいい食べ物を与えたとしても、年を重ねるとご飯をそもそも食べてくれないという問題にぶつかるかもしれません。基礎代謝や運動量が低下することから、食欲にムラが出たり、食べる量が極端に減ることもあります。そんなときに考えられる原因として、以下の理由が挙げられます。

 

・必要エネルギーの減少

・身体機能の低下

・食べ物の好みの変化

・病気

・環境

ご自身の愛犬に当てはまる項目がないか、詳しく確認していきましょう。

食事をとりたがらない理由1:必要エネルギーの減少

そもそも、老犬になると、幼少期に比べて活動する量も時間も減少していきます。それは、老化現象のひとつでもあるため、深刻に考える必要はありません。しかし、活動量が減っているのにも関わらず摂取カロリーや量が変わらないと、肥満や糖尿病の原因になりかねません。年齢と体格にあった適正なご飯の量を見直しましょう。

 

食事をとりたがらない理由2:身体機能の低下

 

年齢を重ねると、消化機能が低下するほか、飲み込む力の低下、味覚や嗅覚の低下なども顕著になってきます。そうなると、老犬にとっては食事を摂ること自体が苦痛に感じてしまいます。

 

食欲がない時は、ドッグフードを湿らせたり、温めてあげるといいでしょう。市販の缶詰のフードをあげるのも効果的です。食べ物の匂いが強くなり、食欲を増進させる働きがあります。また、噛む力や飲み込む力が弱っている時にも、食べ物を湿らせると喉を通りやすくなるため有効的です。

 

食事をとりたがらない理由3:食べ物の好みの変化

 

私たち人間が、年を重ねることによって食べ物の好みが変わっていくように、犬も食の好みが変化していく可能性があります。何が好きで、何が苦手なのかがわからない場合は、様々なドッグフード等を試してみるといいでしょう。また、好みのフードが見つかった際は、同じものを与え続けるのではなく、様々な種類をローテーションさせてあげると飽きにくくなります。

 

食事をとりたがらない理由4:病気

食事をあまりにも食べ無くなったり、嘔吐を繰り返していたら、病気が隠れているかもしれません。食べ方や食べる量を観察しながら、早めに動物病院で受診しましょう。

 

病気の例

・副腎皮質機能亢進症(クッシング)

・糖尿病

・膵外分泌不全

・認知症

・ストレス

 

食事をとりたがらない理由5:環境

食事をする際に、周りが老犬にとって不快な環境だと食べる量も減ってしまいます。愛犬が快適にご飯を食べられるように、食器の高さや形、床が滑らないかなど食べる環境を見直すのも手です。

 

まとめ:老犬にとって消化のいい食べ物や、必要な栄養素を把握しておこう。

年を重ねていくと、消化の機能だけでなく体中の機能が低下してきます。愛犬がより長く健康的に暮らすためにも、消化がよく栄養バランスの取れた食事を目指しましょう。少しの工夫で老犬にとっては食べやすくなるので、ぜひ試してみてください。